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挽いた瞬間のドライの印象はチェリー。サクランボのような可愛らしい印象的な香りがひろがります。一口含んでみるとチェリーやライム、パッションフルーツなどのはっきりとした風味特性を感じることができ、ピーチやブラウンシュガーの甘さも楽しめます。ボディの質感も温厚で細すぎず、酸味を整える役目をしっかりとはたしています。
時間が経つごとに印象が変わります。焙煎から1~2週間はキレのあるはっきりとした酸味が楽しめますが以降は南国のフルーツのような甘みのある酸味が発見できます。少しづつゆっくりとお付き合いください。
栽培が難しく、収穫量も少ないピンクブルボンをスポットで買い付けることができました。ルイスさん珠玉の一杯をお楽しみください。
焙煎度合いは「ライトロースト」※浅煎り
焙煎度目安 : 浅 ●○○○○○ 深
---Bean's infomation---
[生産] コロンビア
[地域] ウイラ県ピタリート、ラ・カスティージャ
[農園] エル・ポルベニール農園
[農園主]ルイス・アルフレッド・ジャグェ
[標高] 1700m
[品種] ピンクブルボン
[精製] ウォッシュド
◆品質をみつめる
エル・ポルベニール農園は、ウイラ県ピタリートの市街から車で1時間ほどの山中に位置する小規模コーヒー農園です。農園主のルイスさん、奥様のクリステーナさん、息子のウェイマル君、ハデル君の4人が農園の中央にある母屋に暮らしています。2020年で30周年を迎えたエル・ポルベニール農園。
スペシャルティコーヒーへの取り組みを始め10年ほどが経ちますが、彼らにとって大きな転機となったのは2016年の「Best of
Huila」という地域コンペティションでした。当時600以上もの小規模農家のコーヒーがエントリーされましたが、エル・ポルベニールは2位を獲得。彼らにとって初めての大きな成功体験でした。当時から非常に勉強熱心で真面目にコーヒー生産に携わってきたルイスさんですが、より深く高品質なコーヒーの生産と安定した品質を目指すターニングポイントになったと言います。
◆新たな取り組み
2016年以降、エル・ポルベニール農園では大きく3つの取り組みを開始します。1つは、発酵工程の改善です。収穫したチェリーの果肉を除去した後、元々14時間のドライファーメンテーション(発行)でミューシレージの除去を行っていましたが、標高が1700mあるエル・ポルベニール農園のようなコロンビアでも高標高に位置する農園ではファーメンテーションのほうが相性が良く、試行錯誤の末、20時間のチェリーでのファーメンテーションと24時間の果肉除去後のドライファーメンテーションに切り替えました。これによって、甘さとマウスフィールの質が大きく向上しました。
2つ目は乾燥工程。以前は水分値のみに着目していましたが、生豆の鮮度を保つために水分活性値にも着目し、入念に乾燥時間を取り13-15日かけてスロードライを行うようになりました。また、同時にメッシュを敷いたビニルハウスのパティオも3台に増設し、収穫ピーク時でもムラなく均質な乾燥ができるように設備投資もしました。
◆品種への挑戦
そして3つ目は、新しい品種の生産。これは農園に足繁く通ってくれていた農技師から提案をもらったもので、耐性的にはメインバラエティには向きませんが、より高品位な風味とそれに伴う価格が期待できるピンクブルボンの生産でした。エル・ポルベニール農園では2016年からこの取り組みを始め、農園の日当たりの良い急斜面を活用して農技師のアドバイスの下で生産を開始しました。そして2019年には初めての収穫を迎えることができました。
◆収穫への3年間
収穫までの3年間も徹底的に準備を行い、品種ごとの熟す色の違いを学び最適な収穫のタイミングを他の品種でも実践したり、品種ごとに適切な生産処理を検証したりと、希少な品種を収穫するまでの期間、できることを行ってきたそうです。
ようやく十分な収穫量を迎えた今クロップで、素晴らしいピンクブルボンを生産することができました。様々な風味の印象を蓄えたフレーバーや甘さが絡み合ったジューシーな酸味は、これまでエル・ポルベニールで生産していたカスティージョやコロンビア種では達成できなかった複雑な風味を兼ね備えています。